ダカール・バマコ鉄道横断の旅

《新しい鉄道プロジェクト》

マリの鉄道区間では、中国のChina Railway Constructionが改修計画の調査を行った。この計画では、チェス・バマコ間で使用されている《メートル軌間》に代わり、《標準軌間》を使用し、マリの首都バマコからセネガルの国境キディラまでの700km以上の区間で敷設工事が予定されている。

2015年12月、セネガルとマリの両政府は、ダカール・バマコ・クリコロ路線の完全改修工事の契約を中国と署名した。

現在、ダカール・タンバクンダ間の鉄道改修工事が行われているが、工事終了まであと数年かかる見込みである。

また、ダカールからタンバクンダを経由して、カザマンス地方の都市、ジゲンショールを結ぶ863kmの新鉄道建設のフィジビリティ調査も終了している。

セネガルのほとんどの野菜と果実を栽培しているカザマンス地方は、30年以上続いた独立運動が終息し、平和が訪れた。この鉄道計画は、カザマンス地方に交通網を広げ、経済活動を活性化することにある。総工費は5億6百万ドル。

セネガル政府は、タンバクンダを西アフリカ諸国経済共同体における《ハブ》をめざし、ジャムニャージョ・タンバクンダ間の標準軌間鉄道の新路線建設を検討している。

この新しい計画は、現在の地域高速鉄道(TER)をチェス州まで延伸し、他の地域を連絡させながら、ダカール・バマコ間の経済活動を発展させることをめざしている。

新規の鉄道プロジェクトの動画がYouTubeにアップされている。ナレーションがなく映像だけなのでとても分かりやすい。

できるものなら、日本の新幹線がセネガルの大地を走り抜けてゆく姿を見てみたいものだ。

【参考文献】

・『Les bouts de bois de Dieu』Ousmane Sembène  Pocket (23 Juillet 2013)

・『神の森の木々』センベーヌ・ウスマン 藤井一行訳 新日本出版社

・『チャーロイ・キャンプの暴動 (セネガルとカーボベルデを知るための60章 )』小川了

明石書店

・『Mali La Pirogue métallique de terre』Balafon Juin/Juillet 2000 Air Afrique

・『Pépinières et plantations forstières en Afrique tropical sèche』Institut sénégalais de recherches agricoles

・『Arbres, arbustes et arbrisseaux nourriciers en Afrique occidental』Michel Baumer  ENDA

・『Plantes médicinales du sahel』Daniel Fortin, Modou Lô, Guy Maynart   ENDA

・『Plantes médicinales et soins en Afriaque』Pierre Saulnier  SEPIA

・『樹木大図説』

・『園芸植物大事典』小学館

・『熱帯の果物誌』

・『熱帯の有用果実』

・『コーラン 91章「太陽」』 井筒俊彦訳 岩波文庫

・『われら地球人 田中 良尚 』水崎 彰子=文 AGORA  May-& June 2022

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