セネガル川の水源を求めて

8月15日

6時起床。マムーが高地に位置しているためか、外は白い霧が立ち込め、ひんやりとしていた。

朝食に食べたオムレツはとてもおいしかった。

8時にゲスト・ハウスを出発。

情報を得るために、まず、マムーの河川森林監督局に行き、責任者と会って「セネガル川の水源に行きたい」旨を伝える。

責任者は、「出張命令書がなければ森林の立ち入りを許可しない」と厳しかった。

《出張証明書などない、これでこの旅も終わりだ》と筆者があきらめかけると、

責任者は「あなたが日本人なら、ムッシュー・オスマン・サンコンを知っていますか?」と聞いてきた。

「もちろんです。イッコン・ニコン・サンコンで有名です」と筆者。

責任者は「私は、彼と同じ故郷のボッファ出身です。水源までムッシュ・シディMr.Sidyを同伴させます」と言って執務室にさっさと消えてしまった。

《そう言えば、サンコンさんはギニア出身だった》と一人で納得していると、

やせた男が握手を求めて来た。

シディだった。

彼と車に乗り、まずはバフィング村に行くことにした。

空気はひんやりとして気持ちが良い。車のエアコンは必要ない。

シディは車の中で正確な水源の位置を教えてくれた。

セネガル川の水源の位置

マムー県

トロ郡

モロンデ地区

バフィング村

サラマヨ部落

水源はマムー から17km、バフィング村からは約7km離れたところにある。

標高850m

セネガル川の全貌 (Wikipediaより転載)

バフィングBafing はマリンケ語で、「黒い川」という意味。(Ba=川、Fing=黒い)

また、マリのバコイBakoy川は、マリンケ語で、「白い川」という意味。(Ba=川、Koy=白い) 

日本にも、「黒川」「白川」と呼ばれる川がある。

因みに、バフィング川が黒く見えるのは、川床を形成している花崗岩の巨大な岩に起因していると言われている。

バフィング川はギニアを出ると、マリ共和国のバフラベBafoulabéでバコイBakoy川と合流し、このバフラベを起点として「セネガル川」の名前になる。下記地図参照。

(バフラベは、バンバラ語で「2つの川の出合い」という意味)

マンゴ・パークは「バフィング川」についても記している:

「ニジェール川というのは、ここでは疑いもなくセネガル川を意味している。これはマンディング語ではバフィング(黒い川)とよばれている」(『ニジェール探検行』マンゴ・パーク 森本哲郎・廣瀬裕子 訳)

バフィング川とバコイ川の合流点  (Google 航空写真)
バフィング川とバコイ川の合流点  (『Wikipedia』より転載)

最終目的地はサラマヨ部落。まずは、行けるところまで車で行くことにした。

バフィング村付近

バフィング村に到着

 バフィング村の村長(右)と長老

イナゴマメのネテ(種)を取っている婦人。

ネテは、発酵させて調味料を作り、いろいろな料理に用いられる。
マギーブイヨン(Jumbo)の原料にもなり、ダカールに送られる。
イナゴマメの木

洗濯をする少女。なつかしい洗濯板。

バフィング川

バフィング川取水堰 この取水堰は、1986年、サウジアラビアの無償援助で建設された。

取水堰を管理しているガードマンの家族。妻が2人いて、子供が20人いるとのこと。

4件のコメント

セネガル河の水源を求めて!まで楽しい✨旅を体験?させて戴きました
BSでも観ることのできない貴重な映像や思いがけない楽しい出会い優しい詩であり、心やすらぐ情景苛酷な旅なのに感動の時を有難うごさいました

コメントありがとうございました。

セネガ川の水源までの道のりで出会った自然の中に
読者が入り込んだような気持ちになるように
記事を構成してみました。

能登地方大地震のような自然災害があると、いつも思い出すのは
長老の言葉です:

「人間は自然の子どもだが、自然は人間の子どもではない」

これからもよろしくフォローお願いいたします。

先ほどかきましたが

今回のはメールアドレスが変わりましたので不時着かな?

すみませんでした。
我が家のインターネットが接続されていませんでした。
田舎にいるとこのようなことがしょっちゅう起こります。

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