セネガルのダンスには、大きく分けて《伝統ダンス》と《ポピュラーダンス》がある。
《伝統ダンス》は、いろいろな民族の中で生まれた伝統的ダンス。動作が複雑で、テクニックと身体能力が求められる。
一般に、サバールSabarと呼ばれ、いくつかのダンスはYoutubeでも観ることができる。
《ポピュラーダンス》は、流行歌に合わせて踊るダンス。シンプルで、覚えやすく、踊るのも簡単。
《伝統ダンス》
チェブ・ジュン Cebu Djën
《伝統ダンス》の中で最も有名で人気のあるダンス。
ダカールの街を歩いていると、サバールやジェンベの太鼓のリズムに乗って、ストリート・ダンスが繰り広げられ、女性たちが代わる代わる踊っている場面に出くわすことがある。
スカートをまくりあげ、空中に飛び上がり、太もももあらわに踊るその姿は、多くの日本人には「ニワトリが足をバタバタ」しているように見えるらしい。
この「ニワトリ・ダンス」こそがチェブ・ジュンである。元々は、ウォロフ族やレブ―族が始めたダンスで、ブレイキンの若者達も真っ青の難易度の高いダンスである。
一見、でたらめに踊っているようだが、チェブジュンの基本的な動作は守りながらも、自分自身のオリジナリティをアドリブで表現している。
右手、左手、右足、左足の各部は全く違った動きをする。各部が勝手に動いているようにも見える。何度も高く飛び跳ね、高速で手足を動かすので、体力の消耗も激しい。ダンスのうまさは、瞬発力と跳躍の高さで評価され、高くジャンプすればするほど観客が沸き立つ。
筆者も実際にやってみたが、体の動きの激しさやテンポの速さになかなかついてゆけなかった。どうにか形になるまで3ヶ月以上かかった。
「チェブ・ジュン」は、セネガルの料理であるが、その国民的な人気にあやかって、このダンスにも同様の名前が付けられたらしい。
セネガルの女性達は、日本の踊りのように決まったパターンを順序通りに踊るのではなく、ダンスの基本的動作を中心にアドリブを入れて自由に踊っている。
「ワオ、ワオ」「テイワーイ!」と言いながら踊るとセネガル人っぽい。
チェブジュンのリズム:
ジェンベ奏者はラシーヌ。
(音質はあまりよくありませんが御容赦ください)
一緒に踊ろう
カオラック Kaolack
「カオラック」はセネガルの中部に位置する都市の名前。ダンス「チェブジュン」がこの都市で発展し、改良されたことに因る。
チェブ・ジュンの動作とほぼ同じだが、最初の動作は下記の写真のように始まる。
また、最後のフィニッシュは高速ではなく、比較的ゆっくりなテンポで踊る。
カオラックのリズム:
カオラックの最初の動作
フィニッシュは、左足をひねるようにして広げ、右足をひねるようにして広げ、そして、左足を軸にさっと早く回転。右足で着地して、左足⇒右足と踏み込んで決める。
ワンゴ Wango
トゥクロール族のダンス。
動作は優雅で美しい。筆者が個人的に好きなダンス。
以下の動作の順序はあくまでも基本で、好みによって変えることが出来る。
ワンゴのリズム:
一緒に踊ろう
バラント Balant
カザマンス地方のバラント族のダンス。
バラントのリズム:
一緒に踊ろう
タート・ラオベ Taat Lawbe
「タート」とはウォロフ語で「お尻」。「ラオべ」は ハル・プラール族のコミュニティの1つで、そこに住むカースト制度の身分の木こり・木工職人を指す。
お尻をエロティックに動かす挑発的なダンス。筆者も真面目に取り組んだが、なかなか難しかった。
ナイト・クラブの《セネガル・パーティ》でよく踊られているダンス。
タート・ラオベのリズム:
一緒に踊ろう
ブーガラブー Bougarabou
コンガのような太鼓⦅ブーガラブー⦆に由来する。
シモーンヌのダンスを最初に見たロックコンサートの会場で、アメリカのピース・コープPeace Corpsの女性達がこのダンスを踊っていたが、なかなか板についていた。
ブーガラブーのリズム:
一緒に踊ろう
ンババス M’Babass
古いダンス。
ンババスのリズム:
一緒に踊ろう
ンデップ Ndëpp
トランス状態を表現したダンス。ほとんどアドリブ。
ンデップのリズム:
一緒に踊ろう
ンダウラビン Ndawràbbin
ヴェルデ岬に居住するレブ―族の伝統ダンス
「サム サムナー」と言いながら踊るとセネガル人っぽい。
ンダウラビンのリズム:
一緒に踊ろう
ジェロンパ Jerompa
「べグナ!」(最高!) と言いながら踊ると、セネガル人っぽい。
ジェロンパのリズム:
一緒に踊ろう
サラホレ Salakholé
ソニンケ族のダンス。
サラホレのリズム:
一緒に踊ろう
グンべ Goumbe
レブ―族のダンス。
グンべのリズム:
一緒に歌おう
グンベレーン
グンベ フィーヘル
デニソ―ドーニョ
マミヤッラヤー ウォッチェ
グンベー ミディ セイタネ
グンベレーン
グンベ フィーヘル
デニソードーニョ
マミヤッラヤー ウォッチェ
グンベ― ムディファ ンダオ
一緒に踊ろう
ガンバジ Gambaji
男の子の割礼の時に踊るジョラ族のダンス。
筆者の得意なダンス。
ガンバジのリズム:
一緒に踊ろう
ピタム Pitam
セレール族のダンス。
ピタムのリズム:
一緒に踊ろう
バラ・ンバイ Barra M’baye
チェブジュンと並んで、⦅路上ダンスパーティ⦆(タンヌ・ベール)でよく踊られるダンス。
「バカタ、バカタ」と言いながら踊ると、セネガル人っぽい。
ジェンベのリズムの音源は無し。
一緒に踊ろう
プル族のダンス
ジェンベのリズムの音源は無し。
一緒に踊ろう
マンジャック族のダンス
ジェンベのリズム音源は無し。
一緒に踊ろう
冒頭の絵がゴーギャンの色彩に似てて面白い。
ジェンベのリズムを聞いて、ダンスの雰囲気が伝わってきました。
残念ながら私は歳なので飛び上がる事はできません。
コメントありがとうございます。
ジェンベのリズムで自分が好きなように踊れば良いと思います。
踊ると、気分が爽快になります。