セネガルでは以下のような場所で、セネガルのダンスに出会う事ができる。
《路上ダンスパーティ》タンヌ・ベール Tànn-béer
夜遅く12時を過ぎてから、主に女性達が路上で踊る伝統ダンスパーティー。
地区の婦人会などが主催し、入場料を取って女性たちの収入源としている。
踊り手の女性は、サバール(太鼓)が叩き出すンバラMbalaxのリズムに合わせて即興的に踊り、太鼓奏者はンバラのリズムで女性を挑発し、女性をエキサイトさせる。踊り手と太鼓奏者との掛け合い、真剣勝負が見どころ。
踊りが終わると、女性が照れくさそうに戻ってゆく姿がかわゆい。






《国立バレエ団 ラ・リンゲ―ル 》Ballet National ‘’ La Linguère ‘’
国立ダニエル・ソラノ劇場に所属している歌舞団で、国内の各民族グループから選抜されたレベルの高いダンサーで構成されている。
初代大統領で詩人のレオポール・セダール・サンゴールによって、フランスから独立した1960年に創設された。西アフリカの文化遺産の保存と向上を目的としている。
《バレエ》団という名前ではあるが、いわゆる《クラッシック・バレエ》ではなく、むしろ《民族舞踏》である。《ラ・リンゲ―ル》はウォロフ語で「王女」という意味。
海外公演も行い、これまでに世界60ヶ国で6000回を超える公演を行っている。2005年に来日し好評を博した。


《サルサ・ダンスパーティー》
1960年代、イブラ・カッセIbra Kassé がナイトクラブ《マイアミ》を下町のメディナにオープンした。そこで結成された、スター・バンドStar Bandは、キューバ発祥の《ソン》をルーツとするサルサ、パチャンガ、メレンゲ、チャチャチャなどを演奏し、客はサルサやルンバを踊り始めた。
当初、ナイトクラブでしか踊られていなかったサルサは、その後、大企業(銀行)などの有志が独自に主催するダンスパーティで踊られるようになった。入場料を支払えば部外者も踊ることができる。
セネガルの人々はサルサをこよなく愛し、サルサの音楽が流れると、パートナーとカッコ良く踊り始める。
セネガルで活躍している有名なサルセーロ(サルサのミュージシャン)として、ラバ・ソーセLaba Sosseh、パップ・ファルPape Fall、アフリカンドAfricando、シューペール・カイヨールSuper Cayor などがいる。
下記の写真のように、乾季の涼しい夜、屋外で踊るサルサは大変心地良い。




《ナイトクラブ》
夜な夜な、ナイトクラブでセネガルパーティー(Soirée sénégalaise)が開催されている。
⦅お尻ダンス⦆コンクール (Concours de Lëmbeul)などが開かれ、《路上ダンス・パーティー(タンヌ・ベール)》を密室に移したような感じ。
夜中の0時を過ぎたナイトクラブ。ミラーボールの怪しい光の下で、女性達がサバール(太鼓)やタマ(小鼓のようなセネガルの伝統楽器、トーキングドラム)の激しいリズムにのって交互に踊り始める。太もももあらわに高く飛び上がりチェブジュンを踊る女性。お尻を突き出し卑猥に回転させてタートラオべを踊る女性。中には、エキサイトして下着を脱ぎ捨てて踊る女性もいる。
《セネガルパーティー》は、1990年代に、ユー・ジャンヌYou Diagne が最初に行った。当初は、外国人観光客に、強烈なンバラのリズムを聞かせ、それに合わせてセネガルのダンスがどのように踊られるかを見せることで、セネガル・ミュージックの価値を高めることが狙いだった。それが徐々に、挑発的で卑猥なダンスを踊る場所に変わっていってしまったという。
このような風潮を嘆く人は多く、何らかの対応をすべきだという声も出始めている。


冒頭の絵がゴーギャンの色彩に似てて面白い。
ジェンベのリズムを聞いて、ダンスの雰囲気が伝わってきました。
残念ながら私は歳なので飛び上がる事はできません。
コメントありがとうございます。
ジェンベのリズムで自分が好きなように踊れば良いと思います。
踊ると、気分が爽快になります。